100%片想い

アイドルに魅せられた女のうわごと

ぶいしっくす と 日々のこと

守るための「怒り」 #わたしの自立

 

 

 

思えば、常に怒ってきた人生だ。

 

 

 

友人がからかいの対象となり、そのからかってきたやつを正論で論破した小学時代。

 

私があげた飴ちゃんのゴミを目の前でポイ捨てした友人に「今まで見た人間の顔の中で一番怖い顔(友人談)」をして拾わせた中学時代。

 

友人がハブられてると聞いた瞬間、部屋を飛び出そうとして必死に止められた高校時代。

 

部活で先輩に理不尽に意見をけられ、死にそうになる同期に「なんでうちらが死ななあかんねん、殺せばええんや。どうせ先に死によるけどな」と真顔で言い放った大学時代。

 

 

 

これらはすべて自分の大切なものを守るための怒りなのである。

 

 

 

最近怒ったのは、2年付き合った彼氏と別れたときである。

 

ある日彼に呼び出され、「専業主婦になる気がないなら別れてほしい」と言われた。

 

 

 

…え?

何重にも意味をもった「え?」である。

 

 

 

1つ目は、「え、今どき専業主婦になってくれって言う人いるんや、じゃなくてどういうこと?今結婚についての意見を即決しろと求められている?」ということ。

 

 

2つ目は、「え、いや結婚って大事なことやで?こんな手料理すらまともに披露したことない女を結婚するかしないかの天秤に載せるなんて正気か?」ということ。

 

 

 

最後に生まれた感情は「あ、今別れを告げられてるんか。専業主婦になるって言わんかったら、私振られるんや」だった。

 

 

 

そこから返事を保留にして、1週間いろいろと考えた。

 

 

 

専業主婦にならずとも彼と一緒にいる手段はないか、専業主婦になるにあたって私にどんなメリットデメリットがあるのか、などなど。

 

 

泣きながら友人に電話した日も、彼との思い出を思い出して涙でボロボロになった日もあった。親の前では気丈にふるまった。予定を詰めて考えないようにした。

 

 

 

そんな中で最終的に私の意思決定を確固たるものにしたのは怒りだった。

 

 

 

それはふがいない自分への怒り、2年付き合ってたのにお互いを分かり合えるほどに話し合っていなかった互いへの絶望だった。

 

 

私は付き合っているときから「出世したい。結婚する相手に何かあったときに養っていけるように稼ぎたいんだ」と伝えていた。彼は「結婚する人には専業主婦になってほしい」と言っていた。

 

この話をしていたときは、お互いに真剣じゃなかったんだと思う。

目の前の楽しい生活を守るために、お互いがお互いを気遣っていた。いや、きっとそうじゃない。見ないふりをしていたんだと思う。

 

 

「ガンガン働いて稼ぎたいと思っている私に向かって、専業主婦になってくれ、というのは私のことを見ていなかった証拠じゃないか」という彼への八つ当たりにも近い怒りと、

「専業主婦になる人と結婚したいと思っている彼を縛り付けていたのは私なのに、別れを切り出させてしまった」という自分への怒り。

 

 

 

いろいろと考えた結果、私はやはり専業主婦になることはできないと結論付けた。

 

せっかく大学まで行かせてもらって、ようやくゼミで勉強できるのが楽しくなって、どんなところに就職しようか、と考えていた私は、

 

「結婚して専業主婦になる」

 

というある種ゴールが見えている人生を歩む未来を据えることができなかった。

(母が専業主婦で、すごすぎて、どう考えてもそこまでになれないと思ったという理由もある。)

 

 

 

結局、専業主婦になって幸せにしてくれる人を見つけてくれ、と伝えて、彼との交際は終わりを告げた。

 

 

 

私が本当の意味で自立できるのは、彼とのことをすっかり未練もなく思い出にできた時だと思う。

 

もしかしたらこの結婚のチャンスを棒に振ったことを、いつか私は後悔するかもしれない。

 

 

でも、この別れを通じて、自分の未来を自分で決めるという権利を守るために怒れたことを私は誇りに思う。

 

 

 

正直今は結婚したいとか恋したいとか思えないけど、本当の意味で自立して、ずっと一緒にいたいと思える人に出会えるといいな。

 

 

未来の自分のために私はこれからも怒り、そして前に進んでいこうと思う。